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   『指輪物語完全ガイド
         ーJ・R・R・トールキンと赤表紙本の世界ー』 

『指輪物語完全ガイド  J・R・R・トールキンと赤表紙本の世界』 この画像はリンクしていません

A5判
(日本)
河出書房新社 編
河出書房新社
¥1,260(本体価格¥1,200+税5%)


赤表紙本である『ホビットの冒険』と「指輪物語」のガイド本

2002年(平成14年)、第一刷発行。

この本は、J・R・R・トールキンの『ホビットの冒険』と、映画「ロード・オブ・ザ・リング」の原作である「指輪物語」のストーリーや登場人物、物語の背景などについてコンパクトにまとめられたガイドブックです。

この本の副題にある「赤表紙本」とは、『ホビットの冒険』と「指輪物語」が、それぞれの主人公であるビルボ・バギンズとフロド・バギンズの手によって赤い皮表紙のノートに書かれた、という設定になっていることに由来します。

つまり、J・R・R・トールキンの赤表紙本とは、『ホビットの冒険』と『指輪物語』を指します。

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「中つ国」の緻密な設定は他の追随を許さない

このサイトでは、『ホビットの冒険』『「指輪物語」と作者について』、「指輪物語」の1冊目である『旅の仲間』についての説明ページを作っています。

それらのページでも触れていますが、『ホビットの冒険』と「指輪物語」は、作者のJ・R・R・トールキンが創造した「中つ国(なかつくに)」という世界を舞台にしています。

トールキンは「ファンタジーの父」とも言える存在の作家で、この「中つ国」の設定の緻密さは、他の追随を許すようなレベルのものではありません。

物語の雰囲気は、ヨーロッパの神話の影響が感じられるものですが、トールキンは「中つ国」の地理や神話、歴史、種族、言語に至るまで細かく設定しています。

トールキンは言語学者で言語の創作が趣味でしたから、言語まで設定できたのですが、一般の読者が赤表紙本を、特に「指輪物語」を読むときは、その緻密さがネックになることがあります。

トールキンの設定について全く知識がないと、物語の中に知らない単語が続出することになるからです。

その点は、このサイトの『「指輪物語」と作者について』のページ下部に述べているように、「指輪物語」の序章を飛ばして、本文から読み始めることでハードルを越えられると思いますが、全冊を読み終えても、いろいろな疑問を持つことと思います。

「あの種族はいったいどういうルーツなのだろう」と赤表紙本の世界特有の種族について疑問を持ったり、「中つ国」の設定の緻密さや壮大さゆえに、「こういう物語はどうやって生れたのだろう」と作者について知りたくなったりと。

その壮大な「中つ国」の背景を、わかりやすくまとめているのが、この『指輪物語完全ガイド』です。

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この本は四つの章で構成

この『指輪物語完全ガイド』の内容は、「『ホビットの冒険』の世界」、「『指輪物語』の世界」、「トールキンの世界を読む」、「トールキンの世界」の四つの章で構成されています。

「『ホビットの冒険』の世界」では改訂の歴史も

「『ホビットの冒険』の世界」では、この物語の誕生についてや登場人物の紹介、主人公のビルボの旅の行程と『ホビットの冒険』の改訂の歴史などが述べられています。

「『指輪物語』の世界」には映像化の歴史が

「『指輪物語』の世界」では、「指輪物語」の背景についての説明や、登場人物の紹介、主人公フロドとその仲間たちの「旅の行程」などが述べられています。

「旅の行程」には、日付と出来事を短く記入した地図が挿入され、文章のページでは登場人物たちの行程を日付に従って並列しているので、それぞれの行動を把握しやすくなっています。

「指輪物語」を一読しただけではわかりにくい行程も、この章を読むことによって、立体的に浮かび上がってきます。

また、この章には「トールキン作品の映像化の歴史」も述べられていて、ファンには嬉しいところです。

「トールキンの世界を読む」には訳者のエッセイと対談

「トールキンの世界を読む」の章は、赤表紙本の訳者である瀬田貞二さんの『ホビットの冒険』についてのエッセイやインタビューと、ほかの3人の方の「指輪物語」についてのエッセイが掲載されています。

「トールキンの世界」にはトールキンの年譜も

「トールキンの世界」では、トールキンの著作や関連本をまとめたブックガイドや年譜が掲載されています。トールキンの一生のおおまかな出来事がわかります。

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一冊めのガイドブックに

このように、『指輪物語完全ガイド』に目を通すと、「赤表紙本」の世界の背景やあらすじ、物語の創作や出版の経緯、作者のトールキン自身についてなどの一通りの知識が得られます。

「指輪物語」に関連した書籍は多数出版されていますが、コンパクトにまとまっていて読みやすいこの『指輪物語完全ガイド』を一冊目のガイドブックとしてお勧めします。

ただ、『ホビットの冒険』と「指輪物語」のストーリーが述べられているので、ネタバレになっています。その点はご注意ください。

また、児童書ではなく一般書のため、出版社の年令指定などはありませんが、中学生になっていれば読みこなせると思います。

もっと「中つ国」を知りたい方は『シルマリルの物語』を

そして、「中つ国」の神話と歴史を知りたいという方は、トールキン著の『シルマリルの物語』をお読み下さい。

但し、『シルマリルの物語』は神話の体裁をとっているので、『ホビットの冒険』や「指輪物語」に比べると読みにくく、その世界は『指輪物語完全ガイド』に挿入されている地図の地形と異なっています。

(『ホビットの冒険』や「指輪物語」の時代は、「中つ国」の第三紀の終わりごろという設定で、創世記から地形の変遷がいろいろあります。)

文章からこの世界の地形を創造する助けになるのが、『「中つ国」歴史地図』です。プロの地理学者がトールキンの記述を基に地図を描き起こしているので、この本の地図を参照しながら『シルマリルの物語』を読むと理解しやすいと思います。

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指輪物語完全ガイド―J・R・R・トールキンと赤表紙本の世界(アマゾン)

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