A5変型判(19.5×15.5cm)
文庫判(17.5×13.5cm)
(日本)
江戸川 乱歩 著
藤田 新策 装丁
佐竹 美保 さし絵
ポプラ社
A5変型判 ¥1,029(本体価格¥980+税5%)
文庫判 ¥630(本体価格¥600+税5%)
「少年探偵」シリーズの6冊目
「少年探偵・江戸川乱歩」シリーズ6冊目。1950年(昭和25年)、雑誌「少年」(光文社刊)に連載。連載当時のタイトルは『虎の牙』。
『地底の魔術王』のあらすじ(冒頭部分のみ)
東京の世田ガ谷区のある屋敷町に住む小学六年生の天野勇一君は、自宅のそばの広場で野球をして遊んでいました。キリン・チームとカンガルー・チームで試合をして終わったところへ、不思議な風体の紳士が現れました。
その紳士は、髪を黄色と黒のだんだら染めにして、ひげも黄色と黒のまだら、そしてコウモリのような黒いマントを着ていました。
その不思議な紳士が空中に輪を描くような仕草をすると、たくさんのトランプが現れました。
紳士は自分のことを「魔法博士」と名乗り、さらにバットやミットを空中から取り出して、子どもたちにプレゼントしました。
勇一君が、おじさんの家はどこかと尋ねると、「八幡さまの森の向こうの洋館」と答えます。その洋館は、「化けもの屋敷」という噂が立っていました。
不思議なムードの手品や奇術
乱歩の作品の舞台として使われることの多い洋館が、この巻では装い新たに奇術の館として登場します。初めは少年たちに楽しい手品を披露してくれるはずの舞台が一転、少年失踪劇の舞台となります。
大勢の人間の眼前での人間消失なので、人の眼を欺く奇術のトリックが鮮やかで印象が強く、虎の影もちらついたりして、不思議なムードを作り出しています。
小林少年の知恵と活躍
この巻の冒頭に登場する天野勇一君は、少年探偵団の団長小林君の親戚です。天野君ばかりか小林君にも魔の手が伸びますが、小林君は冷静に周囲を観察して、知恵を働かせます。
この巻では1冊目の『怪人二十面相』のときのような用意はありませんが、いつも携帯しているBDバッジや手帳など手元にあるものを駆使して、明智探偵への連絡を試みます。
この工夫がなかなかのものです。連載当時の少年たちの心をくすぐったことは、間違いありません。さすが、少年探偵団の団長だけのことはあります。
BDバッジは2冊目の『少年探偵団』で登場した小林君考案の少年探偵団の記章です。
犯人がわかってからが、おもしろい
普通の推理小説だと、犯人がわかる前までがおもしろいのですが、この巻は逆に犯人がわかってから、更に盛り上がります。
タイトルの『地底の魔術王』は、犯人がわかってから後の展開から付けられています。(連載時のタイトルは『虎の牙』。)どんでん返しもあって、最後のページまで気が抜けません。明智夫人の文代さんも登場し、明智ファンには嬉しいところです。
この巻では、乱歩の好みの奇術の味付けがじっくり楽しめます。
『地底の魔術王』のオンライン書店のページ
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少年探偵 6 地底の魔術王
(セブンアンドワイ)
文庫判 (普通の文庫判より新書判に近いサイズ)
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少年探偵 6 地底の魔術王
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旧版 (ハードカバー)
少年探偵江戸川乱歩全集 8 (8)(アマゾン)
左の画像は、ポプラ社の旧版の江戸川乱歩著、吉崎正巳装丁、山内秀一カバー絵・さし絵の『地底の魔術王』の表紙です。『地底の魔術王』は、旧版では8冊目でした。 旧版のサイズは18.5cm×13.5cmで、B6判ぐらいの大きさです。
このページの情報は、ポプラ社の目録や名張市図書館のホームページ、雑誌「サライ」の特集「江戸川乱歩と少年探偵団」などによります。