A5変型判(19.5×15.5cm)
文庫判(17.5×13.5cm)
(日本)
江戸川 乱歩 著
藤田 新策 装丁
佐竹 美保 さし絵
ポプラ社
A5変型判 ¥1,029(本体価格¥980+税5%)
文庫判 ¥630(本体価格¥600+税5%)
「少年探偵」シリーズの7冊目
「少年探偵・江戸川乱歩」シリーズ7冊目。1951年(昭和26年)、雑誌「少年」(光文社刊)に連載。
『透明怪人』のあらすじ(冒頭部分のみ)
小学六年生の島田君と木下君は、学校の先生の家へ遊びに行った帰りに見知らぬ町に入り込みます。
その町の骨董屋のショーウィンドーを眺めながら二人で話をしていると、不審な紳士がいつのまにかやって来て、仏像を眺めているのに気がつきました。
その紳士の顔は、まるでろう人形のように白く、表情がなく、目は二つの空洞のように真っ黒に見えています。
島田君と木下君は、逃げ出したい気持ちもありましたが、紳士の正体を知りたいという気持ちの方が強く、尾行することにしました。
ふたりの少年は、静まり返った町を歩いてゆく紳士を尾行しますが、そのふたりの後に、新聞記者のような服装の紳士が現れます。
乱歩の抜群の筆力で読者を空想の世界へ
この巻では「透明人間」がテーマです。H・G・ウェルズが『透明人間』を発表してから、「人間が透明になる」というテーマは、ずいぶんと人を惹きつけるようです。
先に「外国のミステリー1」のフロアで紹介した「マガーク少年探偵団」シリーズの『見えない犬のなぞ』は、「人間」ではなくて「犬」を取り上げていますが、やはり「透明」というテーマを扱っています。
このあり得ないテーマで作品にするからには、作者の力量、筆力が決め手になります。『見えない犬のなぞ』は明るく楽しい子ども向けミステリーなので、その作風にあった文章と謎解きで楽しくまとめています。
そして、この『透明怪人』は日本のミステリー界の巨星乱歩の作ですから、抜群の筆力で読者を空想の世界へ誘ってくれます。「透明」に現実味を持たせる乱歩の文章には、子どものみならず、おとなでも引き込まれます。
副団長の大友君の冒険
この巻では、少年探偵団の副団長の大友君が登場します。大友君は運動が得意で冒険好きなので、前巻までなら小林君がしていたような冒険に乗り出します。なかなかスリルがあります。
少年探偵団の団員たちの記章であるBDバッジも、ちゃんと役に立ちます。
「ペテン師と空気男」という作品も
この巻には、「空気男」という章があります。
この『透明怪人』が書かれたのは昭和26年ですが、8年後の昭和34年に一般向けの『ペテン師と空気男』という作品が、書かれています。乱歩は「空気男」という言葉が気に入っていたのかも知れません。
見どころはトリックの数々
この巻の見どころは、なんと言ってもトリックの数々です。先に『地底の魔術王』を読んでいるとタネが想像できるものもありますが、「どういうトリックかな?」と謎解きまでわからないものもあり、子ども向けとはいうものの、読み応えがあります。
謎解きは明智探偵にまかせて、思い切り空想の世界を楽しめる巻です。
『透明怪人』のオンライン書店のページ
A5変型判 (ハードカバー)
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少年探偵7 透明怪人
(セブンアンドワイ)
文庫判 (普通の文庫判より新書判に近いサイズ)
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旧版 (ハードカバー)
少年探偵―江戸川乱歩全集 (6)(アマゾン)
左の画像は、ポプラ社の旧版の江戸川乱歩著、柳瀬茂カバー絵・さし絵の『透明怪人』の表紙です。『透明怪人』は、旧版では6冊目でした。旧版のサイズは18.5cm×13.5cmで、B6判ぐらいの大きさです。
このページの情報は、ポプラ社の目録や名張市図書館のホームページ、雑誌「サライ」の特集「江戸川乱歩と少年探偵団」などによります。