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外国のミステリー2 
小学上級から
「シャーロック・ホームズ全集」より
『恐怖の谷』
20×14cm
(イギリス)
コナン・ドイル 著
内田 庶(ちかし) 訳
フランク・ワイルズ さし絵
偕成社
¥1,260(本体価格¥1,200+税5%)
偕成社版「シャーロック・ホームズ全集」の4冊目
1914年(大正3年)、ストランド・マガジン9月号から翌年の5月号まで連載。1915年(大正4年)に単行本として出版されました。連載開始時、ドイル55才。
『恐怖の谷』のあらすじ(冒頭部分のみ)
「ポーロック」という男から手紙で暗号を受け取ったホームズは、朝食に手も付けず、友人ワトソンを相手に話しながら、暗号を解くカギを記した第二の手紙を待っていました。
ところが、届いた第二の手紙には、組織のボスであるモリアーティ教授に勘付かれそうになったので、カギは送れないと記されていました。
そこでホームズは、またワトソンと話しながらその暗号を解きます。そして、その直後に警視庁のマクドナルド警部が訪れ、暗号を解読したメモを読んで驚きます。
そのメモの通りの事件が、起きたのです。
長編としては、最後の作品
この作品は、長編としては、最後のものです。『緋色の研究』や、『四つの署名』と同じように、二部構成になっています。一部で現在の事件が語られ、二部で現在の事件の原因となった、過去の物語が述べられるという形です。
第一部の舞台は、イギリスの領主館が舞台
第一部の舞台は、イギリスのサセックス州のバールストン領主館です。物語は、ホームズの暗号解読から始まります。小さな事実から真相を推理するのは、ホームズの得意とするところです。
第二部の舞台は1875年のアメリカの炭鉱町
第二部の舞台は、1875年(明治8年)のアメリカです。「荒っぽい」などという言葉をはるかに越えた無法地帯となっていた炭鉱町での事件です。
この第二部だけでも、独立した推理小説になっている、と評価する向きも多いようです。確かに事件のクライマックスで明かされる事実は、意表をつくものです。
館長としては、この第二部は「推理小説」というより、「ハードボイルド小説」の要素が強いと思っています。
子どもの頃、当時の偕成社版でこの物語を読んだときも、一般向けの文庫本で読んだときも、館長はこの第二部を、ドイルの全くの創作だと思っていました。
でも、現在の偕成社版の作品解説には、モデルとなった事件を元に、ドイルが執筆したことが記されています。
あとがきに、第二部のモデルとなった事件が詳細に
あとがきには「現実を反映するミステリー」として、日本やアメリカの文芸作品のモチーフとなった事実や題材について語られています。この第二部の元となった事件についても、詳しく「実録『恐怖の谷』」として語られています。
仰天する、当時のアメリカの実話
現在の日本人が読むと、当時のアメリカの労働運動の歴史は、この文章にある通り「運動」などという生易しいものではなく「戦争」のようだと思うことでしょう。
正直言って、この「実録『恐怖の谷』」を読んで、館長は仰天しました。「事実は小説より奇なり」と言いますが、アメリカと日本の風土の違い、文化の違い、歴史の違いを強く感じます。
アマゾンで、この実録『恐怖の谷』に関する本を見つけました。
その本(『モリー・マガイアズー実録・恐怖の谷』)のレビューやカスタマーレビューには、このあとがきに挙げられた事実に、隠れた陰謀があったというように記されています。とにかく、「労働運動」に「殺人」が絡んでいたことは、事実のようです。
「ホームズのモデルはベル博士」に異論が
また、ホームズのモデルは、ドイルの大学時代の恩師、ベル博士と言われていますが、このあとがきにはそうではない、という説が述べられています。
これは、イギリスの推理作家、マイクル・ハリスンの主張で、いろいろな事実を挙げて、説得力のある推論が述べられていて興味深いものです。
『恐怖の谷』のオンライン書店のページ
偕成社 20×14cm (A5判より縦が1cm、横が8mm小さいサイズ)
恐怖の谷 シャーロック=ホームズ全集 (4)(アマゾン)
シャーロック・ホームズ全集4 恐怖の谷
(セブンアンドワイ)
『恐怖の谷』の偕成社以外の本やDVDのページはこちらです。
『恐怖の谷』関連のホームページ
「シャーロック・ホームズ全集」の出版社
偕成社
「シャーロック・ホームズの冒険」のDVD(ジェレミー・ブレッド主演のグラナダ放送のドラマ)の発売・販売元
ハピネット・ピクチャーズ
「シャーロック・ホームズの冒険」のDVD(ジェレミー・ブレッド主演のグラナダ放送のドラマ)についての個人サイト(ネタバレあり、未読の方は注意を)
シャーロック・ホームズの冒険研究所
(当サイトよりあらすじを詳述、ドラマの写真を多数掲載)
221b Baker Street
(原作と比較し、ドラマについて文章にて解説。あらすじは特に詳述)
「シャーロック・ホームズ博物館」の日本語サイト
シャーロック・ホームズ博物館
「シャーロック・ホームズ」シリーズの舞台であるイギリスの政府公認日本語公式サイト
UK NOWサイト
(イギリスに関するさまざまな情報を網羅)
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