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外国の物語絵本
年令指定なし
幼児からおとなまで
「くまの アーネストおじさん」のシリーズより
『かえってきた おにんぎょう』
21×24cm
(ベルギー)
ガブリエル・バンサン 作
もり ひさし 訳
BL出版
¥1,365(本体価格¥1,300+税5%)
「くまの アーネストおじさん」シリーズの1冊目。読み聞かせに向く本です。
『かえってきた おにんぎょう』のあらすじ(半分位まで)
アーネストとセレスティーヌは、冬のお散歩に出かけようとしています。
ペンギンのぬいぐるみシメオンをとても可愛がっているセレスティーヌは、この散歩にもシメオンを連れて行きますが、ついうっかりしてシメオンを落としてしまいます。
それに気付いてあわてるセレスティーヌですが、もう日が暮れ始めてその日は探すことができません。なんとかセレスティーヌをなだめて寝かしつけたアーネストは明かりを片手に探し始めます。
見つけたシメオンは壊れてしまっていて、とてもセレスティーヌに見せられる状態ではありません。
ここからアーネストの奮闘が始まります。
表紙から伝わる温かい雰囲気
まず、表紙の絵を見ているだけで、温かい雰囲気が伝わってきます。穏やかな表情で子ねずみのセレスティーヌを見ているアーネスト。こどもらしくて、ちょっとおしゃまなセレスティーヌ。
しっかりつないだ手で、この二人(二匹)が、愛情と信頼で結ばれていると感じられます。
二人の表情の豊かさとアーネストの思いやりが見どころ
この一作目では、アーネストとセレスティーヌの表情の豊かさと、アーネストの思いやりが見どころです。
セレスティーヌのがっかりした顔、八つ当たりしているときの顔、心配そうな顔など、擬人化したねずみでよくこのように描けるものだと、感嘆します。
アーネストの表情も同様です。くまらしく、そして人間のようでもあり、館長はこの一作を読んで、いっぺんでこの作者のファンになりました。
そして物語は、どっしりした体に象徴されるような、大きな包容力を持ったアーネストの心配りや思いやりが、嬉しいラストシーンにつながって行きます。
まず「くま」と「ねずみ」だけが登場
11冊目の『アントワーヌからの てがみ』で、人間も登場しますが、それまでは、くまとねずみだけが登場します。この巻の通行人のカップルや、おもちゃ屋さんのご主人がくまなのが絵本らしくて楽しいものです。
質素ながらも暖かそうなふたりの住まい
また、二人の住んでいる家は一軒屋なのかアパートなのか,この巻でははっきりしませんが、『アントワーヌからの てがみ』を見ると、どうやら一軒屋のようです。質素ながらも暖かい感じの部屋が描かれています。
疲れた時、いやなことがあった時にこの本を
心が疲れているときや、いやなことがあったとき、この絵本のページを一枚ずつ見て行くと、いつのまにか穏やかな「くまの アーネストおじさん」ワールドに引き込まれて、落ち着いてくるような気がします。
この巻は、漢字はありませんので、幼児から読めますが、館長としては、おとなにこそ、読んで欲しい本だと思っています。