31×23cm
(ベルギー)
エルジェ 作
川口 恵子 訳
峰村 勝子 文字
福音館書店
¥1,680(本体価格¥1,600+税5%)
原作の9冊目、福音館書店では18冊目
原作発表は1941年(昭和16年)。原作の出版順は、9番目。福音館書店の出版順では18番目です。
『金のはさみのカニ』のあらすじ(冒頭部分のみ)
いつものように愛犬スノーウィと一緒に散歩中のタンタン。スノーウィがゴミ箱に顔を突っ込み、缶詰の空き缶が鼻にはさまります。
缶を取ってやったタンタンは、デュポン、デュボンの両刑事に偶然出会い、ある溺死体の遺留品の中に、スノーウィが鼻を突っ込んだ缶と同じ、カニの絵が描かれたラベルを見つけます。
そのラベルの破れ方から見て、スノーウィの見つけた缶から破られたものと思ったタンタンは空き缶のあったゴミ箱に急ぎます。
しかし、さっきの缶はなくなっていました。遺留品のラベルの裏には、「カラブジャン」と書いてあり、デュポンからの知らせで、それが貨物船の名前とわかります。
タンタンは港へ向かい、カラブジャン号に乗り込みますが、船倉に閉じ込められます。
タンタンに次ぐ重要キャラクター、ハドック船長登場
この巻では、『ファラオの葉巻』に登場したアラン・トンプソンが、カラブジャン号の一等航海士として乗り込んでいます。そして、この船の船長がハドック。このシリーズの重要なキャラクターの登場です。
先に他の巻を読んでいると、「ハドック船長はこんな男だったのか」と、驚くかも知れません。初登場シーンは、仕事もせずに酒に溺れて、アランが悪事を働いているのにも全く気付きません。
そしてアランの悪事に気付いた後も、タンタンの邪魔ばっかりしています。酒には執着して、酒ビンを撃たれたときは「報服だ!」と、こわい顔で叫びます。後の巻でのイメージとは、ずいぶん違います。
口癖の「バーロー岬」は、この巻ですでに言っています。
アフリカを舞台にした冒険劇
この巻は、アフリカを舞台に繰り広げられる冒険です。ラクダや砂漠などいかにもアフリカっぽいイメージで、ダイナミックです。
『ファラオの葉巻』と『青い蓮』に続く三部作
アランが登場するということは、即、麻薬密輸団が登場ということです。
タンタンタイムスによると、この巻は『ファラオの葉巻』、『青い蓮』と続く三部作だそうです。タンタンタイムスでは3冊を続けて読むことを勧めています。(但し、1冊ずつ、独立して読める作りになっています。)
ナチス軍に掲載を許可された物語
ベルギーは1940年(昭和15年)にナチス軍に侵略されて、当時すでに進められていた物語『燃える水の国』の掲載紙が廃刊させられたため、そちらは8年間保留になりました。
代わりにナチス軍に認められた新聞に掲載されたのが、この『金のはさみのカニ』でした。
紙不足のため、一日3〜4コマずつに
この巻は1940〜41年の第二次世界大戦中に描かれたので、紙不足のため、始めは2ページずつ、そのうち毎日3〜4コマずつになってしまったそうです。(怪我の功名で、エルジェの作風が磨かれたとか。)
対独協力の疑いで投獄された作者をタンタンが救う
ベルギーが開放された後、ナチスの認めた新聞にこの物語を連載したため、エルジェは一時、対独協力の疑いで投獄されたものの、「タンタン」が彼を救いました。
占領下の人々にとっては、毎晩「タンタン」を読むのが楽しみだったそうです。そういう背景を考えると、また違ったイメージで読める巻です。
『金のはさみのカニ』のオンライン書店のページ
31×23cm
金のはさみのカニ―タンタンの冒険旅行(アマゾン)
金のはさみのカニ
(セブンアンドワイ)
DVD
タンタンの冒険 金のはさみのカニ/燃える水の国(アマゾン)
ビデオ(在庫切れの場合は状況に応じて更新されます)
タンタンの冒険「金のはさみのカニ」【日本語吹替版】(アマゾン)
『金のはさみのカニ』関連のホームページ
「タンタンの冒険旅行」シリーズの出版社
福音館書店
タンタンの公式ホームページ
TINTIN JAPAN
作者 エルジェの母国 ベルギーに関するホームページ
ベルギー観光局