日本の中世と近世の庶民の暮らしを描く
このシリーズは、小学校高学年以上を対象とした、日本の中世と近世の庶民の暮らしを描いた絵本です。小・中学生はもちろん、おとなにとっても読み応えがあって楽しめる作りの絵本です。
子どもや庶民の眼から歴史を描いているので親しみやすい
歴史を題材にした本というと、時の為政者や有名な人物を取り上げたものが多い中で、このシリーズは、子どもの眼を通して描く形にしたり、庶民の目線から描いたりと、子どもにも親しみやすく理解しやすい、ということが特徴です。
資料に残りにくいことを絵本化するには長い時間が
現在のような、印刷技術もメディアも無い時代の庶民の暮らしは、資料として残りにくいことでしょうし、このシリーズの作品に携わった歴史家と画家の共同作業は、かなり時間を要するものだったようです。
語り手の少年少女に感情移入し、親近感を持つ
その甲斐があって『戦国時代の村の生活』や『近世のこども歳時記』の語り手である少年少女たちは生き生きとしていて、感情移入も容易です。戦国時代や江戸時代に生きていた人たちに思いを馳せ、親近感を持たせてくれます。
年代を問わずにおすすめ、価値観に広がりを
時の為政者側から歴史を語る形ばかりではなく、このシリーズのように庶民側から歴史を語る形の本は、おもしろい上に、価値観に広がりを持たせてくれると思われますので、歴史に興味がある人には年令を問わず、お勧めしたいシリーズです。
5巻目の『夢の江戸歌舞伎』は「歌舞伎」に特化した絵本
なお、シリーズ5巻目の『絵本 夢の江戸歌舞伎』は、他の4巻とは少々異なり、江戸の庶民の暮らしを語るというより、特に「歌舞伎」について、少年の眼を通して語る形の絵本になっています。庶民の暮らしは、「歌舞伎」を通して垣間見ることができる作りになっています。
シリーズ全体が左開き、見開き2ページでひとつの絵
本は左開きで、見開き2ページでひとつの絵がほとんどです。絵の下には、タイトルと2行の説明文が付けられています。
巻末には詳しい解説と個々の絵の説明も
巻末にはその本の題材についての詳しい解説と、個々の絵に対応する形で、補足説明する文章が付けられています。
個々の絵に対応する説明は、1〜4までの巻では、すべての絵についてではなく、大体8〜9割の絵につけられています。5巻目の『絵本 夢の江戸歌舞伎』では、すべての絵に対応する詳しい説明の文章がつけられています。
岩波書店から出版
下記の5冊の本が出版されています。価格は¥2,415(本体価格¥2,300+税5%)と、¥2,520(本体価格¥2,400+税5%)と、¥2,730(本体価格¥2,600+税5%)のものがあります。
下記のリンクは、このサイト内のそれぞれの巻の説明ページに飛びます。
| 書名(第一刷発行年) | 文 | 絵 | 税込み価格 | |
| 1 | 戦国時代の村の生活(1988) | 勝俣 鎮夫 | 宮下 実 | ¥2,415 |
| 2 | 河原にできた中世の町(1988) | 網野 善彦 | 司 修 | ¥2,520 |
| 3 | 江戸のあかり(1990) | 塚本 学 | 一ノ関 圭 | ¥2,415 |
| 4 | 近世のこども歳時記(1990) | 宮田 登 | 太田 大八 | ¥2.415 |
| 5 | 絵本 夢の江戸歌舞伎(2001) | 服部 幸雄 | 一ノ関 圭 | ¥2,730 |
このページの情報は、岩波書店の目録・ホームページなどによります。
